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レイノルズ数の代表長さについてまた考えた。

前回、「レイノルズ数の代表長さ、一体どこのことだかはっきりさせて欲しい。」でレイノルズ数の代表長さを考えた。そして私はとうとう自分の中で結論を得た。

結局、「代表長さはどこでもいい」のではないか。
以下2つが、その理由だ。

理由1
そもそも代表長さはその式からの導出が示すように、相似形状の倍率を表すためだけのもの。
つまりレイノルズ数は「相似」形状同士の「比較」の意味しかない。
※レイノルズ数の絶対値に意味はない。


理由2
代表長さは相似形状・相似空間同士の「倍率」を決めるためのもの。
比較する相似形状同士でどこを取るかを「合わせて」おきさえすれば、代表長さはどこを選んでも同じ倍率になる。

例:直方体A×B×Cの中心に置かれた円筒(直径L)モデルと、
  その相似モデル(A',B',C',L')。
  代表長さを直径Lとしても良いし、直方体の辺Aとしても良い。
  どちらを選んでも、相似モデル同士であれば「倍率」は結局どちらも同じ。
  (倍率=L/L'=A/A'=B/B'=C/C')




そして上の結論から、下の内容が導かれる。



レイノルズ数の絶対値だけでは層流/乱流は判定できない。
あくまでも相似形状同士の比較でしかものが言えない。

間違った言い方例:
「モデルは何かわからないが、レイノルズ数が10000を越えている。つまり乱流となっている」
※この言い方では、モデルがわからないにもかかわらず、レイノルズ数の絶対値だけで判断している。実際は比較結果もないため何も言えないはず。当然ながら代表長さをどこにとったのかもわからない。代表長さは取り方によっては平気で数倍の違いが出てくるため、この言い方は信頼性が全くない。

正しい言い方例:
「この2つの相似形状・相似空間において、レイノルズ数はモデルAの方がモデルBより大きい。つまりモデルAの方が乱流になりやすい」
※モデルを限定している。また乱流の判定は比較で話している。

ただし円筒や円管については、どの本も代表長さを直径とする慣習を守っている。つまり代表長さの場所が統一されているため比較ができる。モデルも明確で代表長さも統一されているため、絶対値で示している臨界レイノルズ数も信用できそうだ。ただしこの臨界レイノルズ数はあくまで円筒なら円筒だけ、円管なら円管だけに使用するべきだ。
※さらに言えば、外部流れの場合は流体空間も相似でなければいけない。


ひとまずこの考えを元に、他のこともこれから考えてみる。
特に気になるのは以下だ。
・層流と乱流について。
乱れているように見えているが層流の場合や、きれいに流れているように見えるが乱流と判定される場合はあるのだろうか。どのような閾値で判断するのか。また分けることにどのような意味があるのかを考えたい。

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